特別対談
黒川 寛輝ディラン × 伊藤 碧紀 × 堀 花梨
――音を超えてつながる、挑戦の現在地
大成温調の所属選手としてビーチバレーボールに
取り組む3名が座談会に参加しました。
アスリート紹介
左:堀選手 中央:黒川選手 右:伊藤選手
2004年生まれ。
2025年3月「LIVZON BEACH PROJECT」第4弾として、伊藤選手とともに大成温調と所属契約を締結。
翌4月「東京2025デフリンピック 日本代表候補選手選考会」で準優勝し、日本代表に選出。
大成温調でデスク業務にも携わっている。
1998年生まれ。
2024年2月、大成温調の社会貢献活動「LIVZON BEACH PROJECT」のメインキャラクターに就任し、
同年4月から所属選手として活動を開始。
2004年生まれ。
2025年3月「LIVZON BEACH PROJECT」第4弾として、堀選手とともに大成温調と所属契約を締結。
翌4月「東京2025デフリンピック 日本代表候補選手選考会」で準優勝し、日本代表に選出。
アスリート紹介へChapter01
「雲の上の存在でした」
――出会いのエピソード
伊藤選手黒川選手の存在は、もう3年以上前から知っていました。渋谷で行われた大会に出ていたのを見て、 「雲の上の人」というか…まさか自分がその人と話すようになるなんて思ってもいませんでした。本当に、芸能人に会ったような感覚でした(笑)。
堀選手私は高校生のときに伊藤選手から誘われてビーチバレーを始めたのですが、競技を始めたばかりの頃に「この選手、すごいんだよ!」って教えてもらって。 そこから試合動画を見たりして、自分とは全然違う次元でプレーしている選手だと感じていました。
黒川選手僕が2人のことを知ったのは去年ですね。デフリンピックの代表候補になっている選手がいると聞いて。 その後、初めて会ったのはお台場で行われた「LIVZONカップ」でした。プレーを初めて見たときは、正直驚きました。聞こえないってことをまったく感じさせないプレーで、 ものすごく完成度が高かった。 以前、男子のデフ選手と一緒にプレーしたことがあるんですが、声が届かない中でトスの高さやタイミングを合わせるのが本当に難しかった。 その経験があるからこそ、2人の息の合ったプレーには感動しました。
伊藤選手高校生のころから、手話・声・身振りで会話するのが当たり前になっていたので、私自身はあまり不自由を感じていないんです。ただ、やっぱり連携には「慣れ」が必要ですね。 大事な局面では手話、細かい調整は表情やアイコンタクトで伝えたり。最近はデフリンピックに向けて週6で練習していて、だからこそ少しのサインでも通じ合えるようになりました。
堀選手伊藤選手とは高校時代、いつも一緒にいたので、自然とペアを組む流れになりました。最初はわからないことだらけでしたけど、彼女のサポートがあったから今の自分があります。
黒川選手やっぱり積み重ねってすごいですね。言葉がなくても、それがちゃんとプレーに表れているのが伝わってきます。
Chapter02
「2人で全部をこなす!」
――ビーチバレーの魅力って?
堀選手やはり、2人で全部をこなす競技というところですね。レシーブ・トス・スパイク、それに戦術的な判断まで。 1プレーごとにやるべきことが違って、責任も全部自分たちに返ってくる。その分、観客の皆さんにも一緒にハラハラドキドキしてもらえるのも魅力です。
伊藤選手私は砂の上を思い切り走るのが大好きです。砂が舞う瞬間とか、全身が砂まみれになるのも ビーチバレーならでは。 特にレシーバーとして、砂に足を取られずに動けた時の爽快感は格別です!
黒川選手ビーチバレーの一番の特徴は「全員がレギュラー」なところだと思います。誰とペアを組むかでチームの色がガラッと変わるし、 自由度が高いスポーツです。それに世界中で試合ができるのも醍醐味。海外ツアーでいろんな国に行くと、それぞれの国の選手の特徴や、現地の雰囲気を肌で感じられる。これはインドアにはない楽しさですね。
伊藤選手私も海外遠征に行って感じたのは、ビーチスポーツの人気度が日本より高いということ。お客さんの数も全然違うし、盛り上がり方も熱量がすごい。いつか日本でも、そういう大会が開けたらいいなと思います。
Chapter03
「敵にしたくない選手になる」
――それぞれが掲げる目標
堀選手デフリンピックでのメダル獲得が一番の目標です! 技術的にまだまだ課題も多いですが、 今はとにかく毎日の練習で「できること」をひとつずつ増やしています。 もっとパワフルなプレーを身につけて、「この選手すごい!」と思ってもらえるようなプレーをしたいです。
伊藤選手私は、今2つのことを意識して取り組んでいます。1つ目は「性格を悪くすること」(笑)。 これは冗談っぽく聞こえるかもしれないですが、試合中に “敵にしたくない選手”になるという意味です。味方にとっては頼もしく、相手にとっては嫌な存在になりたい。実際、堀選手と敵チームになる練習で「本当にやりにくい」と言われたときは嬉しかったです。 2つ目は、「もっと速く動くこと」。もともと足の速さには自信があるので、相手選手に瞬間移動かと思われるレベルの瞬発力を身につけたいです。 デフリンピックまで、もう時間がありません。焦りもありますが、今は「デフビーチバレーボール」という競技をもっと知ってもらうためにも、全力で取り組んでいます。
黒川選手僕の目標は、プロツアーで表彰台に立つことです。そのために、今シーズンは体づくりや練習の強度を去年の比じゃないレベルまで引き上げています。 コーチから「どんな練習をするかより、どんな人が練習をするかが大切」と言われていて、それをずっと意識しています。ビーチバレーでは、1点の重みがものすごく大きい。だからこそ、「その1点を取るために、自分は今100%の行動をしているか?」という問いを常に持ち続けています。 練習でもその意識をペアと共有して、ブレずにやり切ること。それが今、自分の中で一番大事にしていることですね。
Chapter04
「背負うものが増えた」
――大成温調で得た覚悟と成長
黒川選手大成温調に所属してから、“背負っているもの”が増えたと感じています。競技に集中できる環境を提供していただいているからこそ、 結果で恩返ししなければという責任感も強くなりました。 以前は「LIVZONって何?」って聞かれることも多かったけれど、今はそういうことも減ってきて、認知度が上がってきているのを実感しています。
伊藤選手サポートがあるからこそ、ちょっと疲れていても「よし、もう一歩頑張ろう」と思えるようになりました。 環境が整っていると、競技へのモチベーションも上がりますね。支えてくださっている方々に感謝の気持ちを忘れず、結果で応えていきたいです。
堀選手私は社会人として働くのも初めてで、最初はデスクワークに戸惑うこともありました。でも 少しずつ慣れてきて、今では働くことも楽しいと感じられるようになっています。 競技との両立は確かに大変ですが、毎日が小さな成長の連続と思って頑張っています。
黒川選手本当に、2人ともすごいなと思います。お互いの頑張りって、自然と刺激になりますよね。これからもお互い――
全員頑張りましょう!!
※本記事は「東京2025 デフリンピック」に向けた特別企画として、
2025年9月にインタビュー・制作を行いました。